電力・交通等のインフラストラクチャーを、運用・維持する装置のレーザー発振装置を開発・製造しています。
レーザーラマンガス分析装置は、石炭ガス化複合発電システム(IGCC)にて、生成された燃焼前の石炭ガスを実時間で成分解析する装置です。
石炭ガスは複数の成分の混合気体であり、多種成分を単一波長のレーザーで分析できる「レーザーラマン法」が採用されています。生成直後の石炭ガスは高温で有毒成分を含んでおり、測定室は数重の安全構造になっているため、数メートル先で微弱なラマン反応からラマン散乱光を得る必要があり、高出力パルスレーザーで励起する必要があります。
当社のレーザー発振装置は、IGCC運転に従って、5000時間の連続運転を達成しています。
■ 納入先:三菱重工業株式会社
日本のように、社会生活を先進的なインフラストラクチャーに依存してきた国家において、保守管理は最重要課題です。
トンネルの保守管理では、従来「ハンマー打音法」が採用され、専門作業員がトンネル表面をハンマーで叩き、音・振動からトンネル壁内部の異常を検査していました。
これに対し、「レーザー打音法」は、壁表面にレーザーを照射して衝撃波を発生させ、壁内部に進行した衝撃波で内部欠陥の特異振動を誘起、その特異振動を捉え、解析後、内部欠陥を評価するシステムです。
検出する振動は、レーザー照射直後の減衰振動であり、検出に必要な強励振を達成するため、当社では高出力パルスを出力可能な「インパクトレーザー」を開発しました。
レーザー打音法では、振動データの解析により内部欠陥の有無だけではなく、剥落の可能性も評価することができます。またレーザー打音法のデータは、作業員の個人差が無く客観性があるため、経時変化の比較評価が可能です。
■ 共同開発機関:西日本旅客鉄道、レーザー総合研究所、京都大学、
鉄道総合研究所、その他