レーザーラマンガス分析装置は、石炭ガス化複合発電(IGCC)(実証プラント)における、石炭ガス分析用に開発したレーザーラマン分光法を用いたガス分析装置です。
発生直後の石炭ガスは高温かつ毒性物質を含むため、ガス流路途中の資料室は、厳重にシールされています。そのため、分析装置から数m離れて設置され、遠隔地点でラマン散乱光を発生・受光しています。受光量を確保するため、高強度のパルスレーザーで励起し、発生させた石炭ガスの成分を、リアルタイムに分析します。
2005年に開発を開始、2010年にIGCC実証プラント(常磐共同火力発電内、25万kW)にて、5000時間の連続運転に成功しました。
IGCCは、2011年3月、東日本大震災で被災しましたが、電力危機に対応して、同年7月から稼働しています。
共同開発機関:
三菱重工業株式会社
トンネル等のコンクリート製インフラストラクチャーの老朽化による欠陥発生が、問題・重要な課題となっています。
現在は「打音検査(ハンマーで叩いて、その音・振動から欠陥の有無・程度を確認)」が主な検査方法ですが、欠陥箇所の数値化・効率化の観点から、「レーザー打音壁面剥落検収装置」の研究開発を行っています。
レーザー打音欠陥検出装置は、コンクリート表面にナノ秒の高出力パルスレーザー(インパクトレーザー)を照射することにより、衝撃波を発生させ、コンクリート内部へ進達⇒欠陥部位で後方散乱を誘発⇒波動により表面が振動し、その表面振動をレーザー干渉計で検出することで、内部欠陥を評価します。
当社では、レーザー打音用の「インパクトレーザー」の開発を担当し、最低3Jの出力が必要なところ、5Jの高出力レーザーの開発に成功しました。
共同開発機関:
西日本旅客鉄道株式会社、鉄道総合技術研究所、
レーザー技術総合研究所、京都大学 他